社会参加の実際・改

2016年お引っ越し。つれづれだらだら雑なテーマで書きます。ま、ちょっとライブ感想多め。

三浦大知の新曲たちについて。・その2

(長くなりそうだったのでトピックを分けた)
あと「About You」についても書いておきたい。
この曲は、とにかく映像も曲も凄くて、初聴きの衝撃でしばらく何の言葉も思い浮かばなかった。
日々、映像や音源をリピートするなかで、ようやく少しずつ感想を書けるような気分に落ち着いてきたので、、書きたいと思います。
とはいえ、まだとても全部は受け止めきれてない気がする。おもに曲と歌詞の話になるかな。

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 こちらも、もいちど動画を貼ります。

三浦大知 (Daichi Miura) / About You -Choreo Video- 

全般的なところからいうと、、
この曲はやはり、大人の「Your Love」、という言い方ができると思う。
作家が同じ、というのもありイントロのキラキラした音も似ている。一瞬、「Your Love」が始まるのかな?って錯覚するくらいには似ている。

「長い髪が静かに揺れてる」→「踊る君 揺れる髪」
「君の笑顔がずっと離れない」→「その笑顔にかなうものはない」
と、歌詞にも同じ言葉が含まれていて、どちらも、男性が女性を思う片恋の歌。

ただ…「Your Love」の片恋は、言っても若い男性がストレートに想いを綴る歌で(リリース時点の三浦さんは21歳)。
「About You」は、同じような歌詞のバラードなのに、30代になった三浦さんが歌うにふさわしい、ほの昆い大人の情念をうかがわせる、妖しい魅力を感じる曲に仕上がっている(すごい)。原曲もすごいけど表現がさらにすごい。

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まずこの映像の、、Aメロからず~っと続く絵がすごい。
画面中央に立つ男性(三浦さん)。背景に、踊る(揺れる)女性の大写しの映像(ダンサー)。上着を纏い、ひるがえる布の合間にときおり見え隠れする身体の線。顔はうつらない。そして髪。
暗い画面。見えづらい。露出が少ない。顔も良く見えない。。。しかし、見えにくいからこそ見え隠れするエロティシズム。

そして、サビ部分の「寝ても覚めても」というフレーズから、
とつぜん背景で踊っていた女性ダンサーが、両隣で踊っている。
そこから夢と現がカオスになって、背景の映像も抽象的になる?これは心象?
そしてサビのメロディはどこまでもヒートアップして、異次元のヒステリックなハイノートへ!
この超高音は、これまでの三浦さんの曲のなかでも、いちばん高いのではないだろうか?テナーではあっても、もともとの地声が超ハイトーンというわけでもない彼には、けっこうキツイ音域かと思う。
しかし、全体のキーをさげることはせず、敢えてこのキツイ高さでサビを唄う…という彼のチョイスがすごいなぁ!と感じるのであります。

やや低めのフレーズから、この、狂気じみたサビまでの高まりのうねりが、まんま情念のうねりのようであるなぁ、と。

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ご参考までに、「Your Love」の硬式MVもフル尺で公開されてるので貼っておきますね。この曲は、三浦大知さんライブにおいては、長らくセトリの常連となっている定番曲です。

三浦大知 (Daichi Miura) / Your Love feat KREVA -Music Video- from "BEST" (2018/3/7 ON SALE)

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さて、歌詞や、歌詞に関係しそうなダンスのフリについて…もうちょっと触れておきたいのですが。

まず。
三浦さん本人と、女性ダンサー2人の衣装。オフショットのお写真をみると、とてもきれいなパステルカラーのようなのです。
ですが、映像では照明がとても暗いので最初、彼らの衣装がこんなに綺麗な色とは気づきませんでした。
曲の主人公の心象は、昼の光ではなく夜。人口の灯りではなく、月の光のもとで幽かに見える女性の姿を追っているのですよね(まぁ、歌詞に「夜風」、「月の影」って出てきますしね)。 そりゃ、はっきりした色は見えないわけですよね。

あと「横顔に百合の花」って歌詞ありますよね。
動画のコメント欄に書いていた方もいらしたけど、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」ということわざを連想される人も多かったかも。
スラっとして美女、どっからみても美女、動いても美女、、みたいな意味かな(雑)
「百合」という花の名前を記すだけで、これだけのイメージが膨らむわけですよね。

それと、「百合」の花の花言葉は全般としては「純粋(purity)」とか「威厳(majesty)」「無垢」など。
ですが色によって微妙にニュアンスの違う意味があるようで、
たとえば白なら「純潔」・「高貴」などですが、ピンクは「虚栄心」、オレンジなら「華麗」「軽率」といった意味があるそうです。
ここで、女性ダンサーの衣装を思い出して欲しいんですが、映像では暗くてわかりにくかったけど Amiさんはピンク、Miuさんはオレンジの衣装を着ています。
花言葉に直結している訳ではないと思いますが、敢えて「衣装の色が見えにくい」ことに、、なにか明確な意図があるような気がしてなりません!

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もうひとつ。「ほうずきに灯る光」 という歌詞も印象的なところです!

鬼灯(ほおずき)は、花が咲いた後に額の部分が膨らんで袋のようになり、熟すとだんだんオレンジ色に変わり、やがて真っ赤になります。
ですので、熟して自然に赤くなってゆく様からも ”灯がともる”という表現が似つかわしいのですね。
ただ、鬼灯には、たとえば妊娠した女性に対する毒性などの成分があり、食用には注意が必要です。(そういう事からも、鬼灯の花言葉には、比較的ネガティブな意味が与えられているようです。)

また、実が徐々に熟して色づいてゆく様から、たとえば純潔な少女が成熟する、より具体的に ”性的に大人になる”というニュアンスもイメージされているようです。

ですのでこの歌詞の「ほうずきに灯る光」は、主体である歌い手の心象に、若干邪(よこしま)なニュアンスの感情も含んでいるかな…と妄想が膨らんでしまいます。

百合のところの話(衣装の話ね)もそうなんですが、「色」を連想させる表現は、セクシーな象徴の暗喩といえます。

なにか、、ちょっと歌詞を読んでみるだけでも、これだけいろいろな妄想が膨らんできて凄いですね!

 

わたし、、これだけいろいろ考えても、この歌については、まだ1,2割くらいしか聴きこんでない気がしてますけどね!

 

この曲は、初聴きのときから、あきらかに『球体』の世界観に連なるものを感じましたが、
実はわたし、『球体』の曲たちについて、あんまり深く考えてみたことがなかったんですよね(なんでだろう?公演も2回みたんだけどなぁ)。
多分、、自分が考える前に、他の方があれこれ考察してくださってる話をいろいろと拝見して、なんとなく満足しちゃったのかもしれませんね(笑)
いつか、『球体』についても、しっかり見直して解釈してみたい…という気持ちが
あるような気もします…あるかな?(笑)

 

この曲についても、既にいろいろ出ているんだと思うけれども、
幸い(幸い?)まだあんまり見てなかったので、、言いたいことを書き散らしました(笑)

 

今の時点の感想文、こんなとこかな(了)